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CSR

バリ島の12の孤児院に寄付しました(1) <孤児院 GUNA KERTHA WIWEKA>

旅工房は、「国際交流の発展及び世界平和に貢献することと同時に、全従業員および関係者の物心両面の充足と幸福を追求する」を経営理念としています。東日本大震災の際は、2011年3月15日~4月14日の1ヶ月間、旅工房のツアーにお申し込みのあったお客様の旅行代金から1人あたり1,000円を寄付す る取り組みを実施。義援金7,350,769円を日本赤十字社にお送りいたしました。

旅工房は、今後も旅行を通じて、国際交流の発展と世界平和に貢献できる企業を目指し、邁進してまいります。

大通りに車を止め、小さい屋台や家屋が並ぶローカルな裏道を歩くこと約5分。知的障がい者の学校と、そこに併設された孤児院「GUNA KERTHA WIWEKA」がありました。

今回は、学校長であるイッカトゥ・スワサナさんと、孤児院長であるワヤンさんにインタビューをしました。

バリ島の人々の寄付によって設立されたこの学校は、2007年から国が資金を出すようになり、現在は小学校~高校までの教育を無料で受けることができます。
子どもだけでなく、障がいのある大人もここで学ぶことができ、現在では300人の生徒が通っています。入学前にテストがあり、それによって重度の障がい者と軽度の障がい者の2つのクラスが分けられます。軽度の障がい者クラスの子どもは8:00~12:00、重度の障がい者クラスの子どもは8:00~11:30に授業を受けています。

学校では1年に1回、定期健診を受けることができますが、診断するだけで治療はしてもらえません。治療をするためには各家庭で病院に行くしかないため、通常治療を受けることはないそうです。

一方で孤児院は国からの援助がなく、寄付金によって運営されています。ここの孤児院はWEBサイトも持っていないため、外国人に存在を知ってもらう機会が少なく、寄付者が訪れることも多くはありません。いつどれだけの寄付がもらえるのかわからないため、寄付金は少しずつ遣い、いざというときのために貯金をしています。

過去に一回、お金も食糧も本当になくなってしまったときがあったそうです。その時は孤児院長であるワヤンさんの友人にお願いをして、お米を分けてもらいました。今でも一番必要なのは、やはり食べ物です。

孤児院では、ここの学校に通う子ども20人が生活しています。このうち2人は親がいない子ども、あとの子どもは家庭が貧しい、または障がいが重いために孤児院で生活しています。

ここにいる子どもたちはタバナン、ギャニャールなど、デンパサール以外の郊外から連れて来られることが多いそうです。親がいる子どもは、1週間~1か月に1回程度、親が迎えに来て家に帰宅します。家が貧しい子どもは帰宅しても食べるものがないなど生活が困難なため、あまり頻繁には家に帰れないそうです。

孤児院では5人の子どもにつき1人の先生がついて世話をしています。孤児院の建物はあまり広くないため、20人の子どもが生活するには少し窮屈です。ベッドの数も足りていないため、1つのベッドに2人寝ている子どももいます。

授業後は、勉強、掃除、洗濯、料理の手伝い等をして過ごします。また孤児院の隣の広場でサッカーやバドミントンなどのスポーツもします。

学校を卒業すると、孤児院の子どもたちは帰宅または親戚の家に引き取られます。お店の店員や警備員などの仕事に就くこともありますが、基本的には健常者よりも仕事が少ないので就職が難しいといいます。

インタビューが終わった後は、子どもたちと折り紙をしました。机にカラフルな折り紙を広げると、顔がぱっと輝かせて、思い思いの色を選ぶ子どもたち。折り方が理解できない子どもには、ひとつひとつ指をさしながら教えたり、一緒に1枚の紙を折ったりしました。

そしてできあがったのは、色とりどりの紙飛行機たち。ほら、とひとつ投げてみせると子どもたちは大喜びで、飛行機を投げ始めました。国が違っても、障がいがあっても、遊び始めたら一緒に笑いあうことができます。

今後も、子どもたちが健やかに成長できることを心より願います。

(訪問日:2013年12月9日 / 取材:山下)