今回訪れた中で唯一の老人ホームが「WANA SERAYA」。1975年に設立されたこの施設は、60歳以上で身寄りがなく、1人では生活が難しい方が入居の条件になるそうです。
まず案内していただいた大部屋は、男女合わせて15人の方々が暮らしていました。ロッカーで仕切られた空間には、ベッドと小さな椅子、テーブルのみが置かれています。睡眠、食事などすべての生活をこの空間で行っているようで、ベッドの上には食事の容器や洋服が置いてありました。
訪問時のバリ島は雨季。部屋に扇風機はあるものの、蒸し暑さを強く感じました。
この大部屋で入居者のお世話をしているスタッフさんは2名。ベッドから起き上がれない方やトイレまで一人で行けない方もいるので、2名だとサポートするのが大変だとおっしゃっていました。
比較的元気な方たちは個室で暮らしているそうで、積極的に外に出て私たちとお話をしたり写真を撮ったりしてくださいました。写真を撮っているとどんどん人が増えたり、「次は私と撮ろう!」と誘ってくれたりととても元気な入居者の方々。最後にはみなさん、私たちの手を握り何度もありがとうとおっしゃっていました。
スタッフの方に足りないものを伺うと「小包装の食べ物やお年寄り用の粉ミルクが欲しい」とのことでした。続けて「どんなものでも嬉しい。寄付してくれる気持ちが嬉しい。」と握手をしてくださいました。
今後もみなさまの健康を心より願います。
(訪問日:2016年12月5日/取材:細田)